この記事は『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』および『叛逆の物語』の重大なネタバレを含みます。
はじめに
『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズの最新作『ワルプルギスの廻天』。
今回の映画を観て、私が特に気になったのが、
「なぜワルプルギスの夜が、まどかを救う側にいるように見えるのか?」
ということ。
これまでワルプルギスの夜といえば、まどかたちの前に立ちはだかる巨大な脅威でした。
ところが今回、その立場が大きく変わっているように見えます。
そして、そこから考えていくと、
- 円環の理
- ほむらが作った世界
- ワルプルギスの願い
- トカゲさん電話
- 最後に登場するキュゥべえの電話
これらが一本の線でつながってくるように感じました。
この記事では、作中で確認できることと、そこからの考察を分けながら整理していきます。
①【確定】『叛逆の物語』で、ほむらはまどかをどうした?
まずは前作『叛逆の物語』のおさらい。
まどかは魔法少女たちを救済する存在、
「円環の理」
となっていました。
そして、魔女となったほむらを救うために、まどかがほむらの結界へ入ってきます。
しかし、ほむらはそこでまどかに介入。
まどかの中から、
「鹿目まどかとしての部分」
を切り離し、自分が作り出した新しい世界へ置きます。
その結果、まどかは再び普通の少女として存在することになります。
ここで重要なのは、
ほむらが円環の理そのものを完全に消滅させたわけではない
ということ。
ほむらはまどかを奪い、自分の望む世界を作った。
これが『廻天』につながる大前提です。
②【考察】ワルプルギスとまどかは、実は「願い」が似ている?
ここからが今回の考察。
今回のワルプルギスを見ていると、ある共通点に気づきます。
それは、
「魔法少女を救いたい」
という願い。
まどかも、最終的にはすべての魔法少女を救済する方向へ進みました。
一方、ワルプルギス側にも、
「魔法少女たちを助けたい」
という願いがあったと考えられます。
しかし、そこには大きな違いがあります。
ワルプルギスの場合
魔法少女を救いたい。
↓
でも、自分の力では救えない。
↓
「助けたいのに助けられない」という限界。
↓
やがて魔女となる。
↓
結果として「救いたかった存在」を苦しめる側になってしまう。
まどかの場合
魔法少女を救いたい。
↓
一人の魔法少女を救うだけでは、同じ悲劇が繰り返される。
↓
だったら、魔法少女が魔女になるという運命そのものを変える。
↓
円環の理になる。
↓
魔法少女を救済する存在になる。
③【考察】ワルプルギスは「もう一人のまどか」なのでは?
ここが個人的にかなり面白いポイント。
ワルプルギスとまどかは、
「魔法少女を救いたい」という同じ方向の願い
を持っていたのではないでしょうか。
ただし、
ワルプルギスは救えなかった。
そして、
まどかは救える存在になった。
そう考えると、今回の「ワルプルギスがまどかを助ける」という構図が、単なる敵味方の逆転ではなくなります。
かつて、
「魔法少女を救いたかったけれど、救えなかった存在」
だったワルプルギス。
その願いを、まどかが円環の理として実現した。
だから今度は、
ワルプルギスが、まどかを救う側に回る。
これはまさに、
「救う側」と「救われる側」の反転
なのではないでしょうか。
④【考察】ワルプルギスは円環に導かれた?
ここは作中で明言されているわけではありません。
なので、ここからは完全に考察です。
もしワルプルギスが円環の理によって救済された存在だとしたら、
「まどかによって救われたワルプルギスが、今度はまどかを救おうとしている」
という構図が成立します。
これは『廻天』というタイトルとも非常に相性がいい。
一度起こったことが、別の形で巡ってくる。
救った者が救われる。
救われた者が、今度は誰かを救う。
まさに「廻る」物語です。
ただし、
「ワルプルギスが円環に導かれたから、まどかを助けている」
という部分は現段階では確定ではありません。
ここは今後の公式情報によって答えが変わる可能性があります。
⑤【確定】「トカゲさん電話」は何なのか?
今回、もう一つ気になるのが、
トカゲさん電話。
この電話には、
願いを叶える代わりに、この世の呪いと戦うことになる
という仕組みがあります。
ここで思い出すのが、もちろんキュゥべえ。
キュゥべえも、
願いを叶える
↓
魔法少女になる
↓
魔女などの脅威と戦う
というシステムを作っていました。
つまりトカゲさん電話は、
「キュゥべえの魔法少女システムを別の形にしたもの」
とも見ることができます。
⑥【考察】トカゲさん電話=ほむらが作った世界の新しいシステム?
ここからさらに踏み込みます。
『叛逆の物語』で、ほむらはまどかを円環の理から切り離しました。
つまり、
本来の世界のシステムを壊して、自分の望む世界を作った
わけです。
そこで、
「円環の理がなくなった世界では、魔法少女はどうなるの?」
という問題が生まれます。
もしトカゲさん電話がその代替システムなら、
ほむらの世界では、円環の理の代わりに別の仕組みが必要だった
ということになります。
つまり、
キュゥべえ → 旧来の魔法少女システム
に対して、
トカゲさん電話 → ほむらの世界の魔法少女システム
なのではないか。
そう考えると、トカゲさん電話は単なる奇妙なアイテムではなくなります。
⑦【考察】なぜ「トカゲ」なの?
ここは、まだ答えがありません。
だからこそ考察したくなるところ。
私が気になるのは、
トカゲ=「切り離し」と「再生」
というイメージです。
トカゲは種類によっては、危険から逃れるために尻尾を切り離すことがあります。
そして、その後に再生することもある。
これをほむらの物語に重ねると、
まどかを切り離したほむら
↓
切り離したものが、再び戻ろうとする
という構図に見えませんか?
『叛逆』では、
ほむらがまどかを切り離した。
『廻天』では、
その切り離されたものが、再びつながろうとしている。
もしそうだとしたら、
トカゲは「廻天」を象徴する存在
なのかもしれません。
もちろん、
「トカゲ=ほむら」と公式に確定しているわけではありません。
ここはあくまで考察です。
⑧【謎】最後のキュゥべえの電話は何だったのか?
そして最後に残る大きな謎。
キュゥべえと電話。
ここは注意したいところです。
映像を見ただけでは、
- キュゥべえが電話をかけたのか
- かかってきた電話を取ったのか
- 誰と話していたのか
- そもそも相手が誰なのか
を断定することはできません。
つまり、
「最後の電話=キュゥべえがまどかに電話した」
と決めつけるのは早い。
むしろ、
なぜ最後にキュゥべえと電話を組み合わせたのか?
ということ自体が重要なのではないでしょうか。
⑨【考察】電話は「世界と世界をつなぐもの」?
電話って不思議な道具です。
姿が見えない相手とつながる。
遠く離れた場所にいる相手と会話できる。
つまり、
「分離されたものをつなぐ」
道具です。
そう考えると、『まどか☆マギカ』との相性がものすごくいい。
なぜなら今回の物語は、
分離
が大きなテーマになっているから。
まどかと円環。
人間のまどかと概念としてのまどか。
ほむらとまどか。
現実とほむらの作った世界。
それらが一度切り離され、
そして再びつながろうとしている。
だから、
電話=再接続の象徴
なのではないでしょうか。
まとめ
今回の映画で特に気になるのは、
「誰が誰を救うのか」
という関係が大きく変わっていることです。
『叛逆』では、
まどか → ほむらを救う
という関係だった。
ところが『廻天』では、
ワルプルギス → まどかを救う
ように見える。
そして、その背景には、
「魔法少女を救いたい」というワルプルギスとまどかの共通した願い
があるのかもしれません。
さらに、
トカゲさん電話
という新たな「願いと呪い」のシステムが登場。
そして最後には、
キュゥべえと電話
という謎が残される。
もしかすると『廻天』は、
「まどかを円環から切り離したことで、何が起こったのか」
を描くだけではなく、
「一度切り離された存在が、どうやって再びつながるのか」
を描いた物語なのかもしれません。
そしてその鍵となるのが、
ワルプルギス
トカゲさん電話
そして最後の電話
なのではないでしょうか。
『廻天』というタイトルが示すように、
まどかとほむらの物語は、まだ終わっていない。
むしろ、ここからもう一度「廻り始める」のかもしれません。



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